マッコーネル・ダウエル社がスマート建設現場を実現

 

先進的思考の建設会社マッコーネル・ダウエルは、常に自社だけでなくパートナーと共にチャレンジを続け、プロジェクトをレベルアップするための最善のソリューションを探してきました。迅速な意思決定が重要課題なのですが、このケースを通して、(現場での報告業務など)時間がかかる手作業をデジタル化するには、業界特有の課題があることが分かりました。

建設プロジェクトにはさまざまな要素があります。例えばサプライチェーンの課題や、作業対象範囲の変更、予測不能なリスクなど、管理が複雑なため、遅延が発生しやすくなります。さらにこの業界は、手作業で作成・保存した紙ベースの報告書を照合するということを重視しています。この作業は時間がかかるだけでなく、一致しないこともよくあり、その結果、建設プロセスにおける変更点・改善点の意思決定が遅れるのです。

マッコーネル・ダウエルは、プロセスをデジタル化することで、工期スケジュールや目標管理の改善を図りたいと思っていました。同社の目標は、十分な情報に基づき、協調性、透明性の高い迅速な意思決定を実現することで、そのためにはリアルタイム データを収集・レポーティングできる仕組みの構築が必要だったのです。また、これを達成することで建設納期の短縮化も可能だと考えたのです。

そしてマッコーネル・ダウエルは、すでにネットワーク事業の標準化および変更に関する契約を結んでいたオレンジビジネスに、IoTプラットフォームのプラニングから運用までの共同開発を提案してきたのです。



インフラ供給のコストは年間8%も上昇しています。そのためプロジェクト管理の効率化は、直接業績に影響するのです。私たちは、プロセスにテクノロジーを組み込むことに注力していました。そして、オレンジビジネスは最高のイノベーションパートナーであることを証明してくれたのです。現在は、使用例の異なるさまざまな現場にも使うことができる汎用性の高いソリューションを共同開発中です。有用なビジネスインサイトを活用できる、アジャイルで拡張性を備えたスマートソリューションを通じて、一緒にビジネスを進めていきたいと思います。



 

マッコーネル・ダウエル社のアライアンスシステムズマネージャーであるRhys Craigieさんは次のように述べています。「

建設業界に迅速な意思決定をもたらす

オレンジはマッコーネル・ダウエルと広範なイノベーションに関するミーティングを重ね、プライベートネットワークから送られてくるデータを収集、レポーティング、仮想化するために設計した柔軟かつ拡張可能なIoTプラットフォームを開発しました。このデジタル化により、プロジェクト管理報告書の作成業務から紙ベースのプロセスを排除することができるのです。

オレンジのIoTプラットフォームにより、マッコーネル・ダウエルは、複数のデバイスやセンサーにアクセスして環境データを収集、現場全体に散在している機器などの資産の使用状況を確認してデータを取得することができます。このデータはLoRa LPWAN(低消費電力・長距離通信技術)でマッコーネル・ダウエルに送られ、分析のため他の環境データと関連付けされます。LoRaは低価格・高効率のネットワーク技術であり、広いエリアでもワイヤレスでデータを送信することができます。そのため整備の整っていない土地や、密度の高い都市部、または複数企業が混在する場所にも適応します。

マッコーネル・ダウエルは、リアルタイムダッシュボードを使用して機器の移動などを含むテレメトリー(遠隔測定)データを収集、現場の資産追跡も可能になりました。これにより、例えばプロジェクトチームは機器の使用効率を評価し、資産の使用状況を個別に報告することができます。リアルタイムデータを送るということが、貴重なインサイトの提供につながり、結果、正しい意思決定をサポートし、作業効率、時間の効率化、およびコスト削減効果も高めるということです。

さらにマッコーネル・ダウエルは、コンクリートパネルなどの建設資材を、製造から輸送、設置まで追跡するソリューションを活用。これにより現場の専門家たちは、各パネルなどの資材を特定、個々に正しい判断ができるため、配置ミスや修正、遅延などのリスクを回避することができます。

建設のスマートな未来

建設業界およびその他の関連市場はほとんど、新型コロナウィルスのパンデミックにより大打撃を受けました。従来の仕事のやり方を通している業界と、テクノロジーの恩恵を受けている業界との差が露呈したのです。そして分かったことは、レジリエンス、サステナビリティ(持続可能性)、コスト管理の改善には多方面でのデジタル化が不可欠だということです。中でもIoTは、建設業界に高度な可視化と透明性をもたらす上で非常に重要な役割を果たします。

マッコーネル・ダウエルはまさに今、建設現場にIoTプラットフォームを本格的に展開中しています。またオレンジがIoTプラットフォームに組み込むことのできるその他の実例やアプリケーションなども検討しており、素早い対応が可能な建設チームでより緊密な連携や、ワークフロー改善、安全性の向上などを実現しようとしています。最終的なゴールは、工期スケジュールを短縮し、プロジェクトをより効率的に完了させることです。

3,500
オーストラリア、ニュージーランド、アジア地域の従業員とプロのエンジニアリング建設チームの数

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